富土屋ホテルでは、結婚式を挙げた新郎新婦の写真を挙式順にきちんと「永久保存」している。「おばあさまがここで式を挙げたということで、当時の写真をお孫さんがご覧になったことがありました。非常に喜ばれましてね」関係者が教えてくださった。今日、挙式された人々の写真も保存されるのである。自分の子孫が遠い将来、見てくれるかもしれないと思ったら、ロマンティックなものを感じる人も多いだろう。富士屋ホテルのこのサービス、老舗ホテルは顧客の歴史も保存する、と言うことができて面白く思えた。
(参考)
作並温泉の温泉・露天風呂のある宿・ホテル - じゃらん温泉ガイド
http://www.jalan.net/onsen/OSN_50590.html
スターゲイトホテル関西エアポート(旧 全日空ゲートタワー) - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad331817/
京王プラザホテル - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad332943/
と同時に、老舗ホテルが、利用者の関心を引き出しながら自身の歴史を表現することもまた、サービスの一環なのではないだろうかと改めて思った(日光金谷ホテルは「金谷の時間」を、また富士屋ホテルは開業一三〇周年を迎えた二〇〇八年、立派に改装した「史料展示室」を開設している)。二〇〇九年の暮れ、創業一〇〇周年を迎えたばかりの奈良ホテルに宿泊した翌朝のこと。名物の茶粥定食をいただいて、部屋に戻ろうとしたら、若いカップル客がベテラン従業員の説明を受けながら、興味深い表情で館内を巡っている場に出くわした。あとで分かったことだが、旅行会社が企画した宿泊プランに、館内ツアーのサービスを受けられるものがあって、お二人はそのプランを体験しているところだったのである。若い人がホテルの歴史に興味を持ってくれて、こちらまでうれしくなってしまった。